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翼状片
翼状片とは
翼状片は、結膜（白目の表面を覆っている半透明の膜）が、主に鼻側から角膜に向かって三角形状に侵入してくる状態を指します。この状態では、黒目（角膜）の一部が結膜に覆われ、充血や異物感などの症状を伴うことがあります。翼状片は良性の病気であり、生命に直接的な危険はありませんが、視力に影響を与えることがあり、治療が必要になることがあります。
偽翼状片について
偽翼状片は、外傷や化学眼外傷、角膜潰瘍などが回復する過程で、翼状片に似た状態が現れることを指します。翼状片と同じように治療が行われます。
翼状片の症状
翼状片の主な症状には、以下が挙げられます。
- 半透明の結膜が黒目を覆う
- 目の充血
- 異物感
- 視力の変化（特に乱視が強くなる）
※特に翼状片が角膜を覆い、特に瞳孔領域に侵入すると、視力の低下が起こりうるため、注意が必要です。
翼状片の原因
翼状片の発生についてのはっきりとした原因はまだ解明されていませんが、紫外線の多い環境にいることや、コンタクトレンズの長期間にわたる使用がリスクを高めると言われています。
翼状片の後発しやすい年齢層
翼状片は50歳を超える中高年層において発症が顕著に見られます。しかし、治療後の再発に関しては年齢による差異が指摘されており、60歳以上では再発率が比較的低い数パーセントに留まるのに対し、30歳から40歳の比較的若い年齢層で30%から50%と高い再発率が報告されています。
翼状片の治療方法
経過観察
症状が軽微であれば、特に治療をせず経過を観察します。定期的に眼科で検査を受けるようにしましょう。
点眼治療
充血や異物感が強い場合、ステロイドの点眼薬などを用いた対症療法を行います。ただし、点眼治療によって翼状片が改善するということはなく、あくまで充血や異物感に対する対症療法となります。
手術
翼状片の根本的な治療には手術が必要になることがあります。手術では、翼状片を切除し、健康な結膜を移植することで再発防止を目指します。手術は局所麻酔下で行われ、15～20分程度で終了します。
